株式会社 加納 代表取締役 上村威さん
『計画性を大事にし結果を分析する!』
2018年9月号
株式会社 加納
代表取締役 上村威さん
座右の銘
『為せば成る為さねば成らぬ何事も成らぬは人の為さぬなりけり』
〒561-0881 大阪府豊中市中桜塚2丁目12番2号
TEL:06-6853-6171 FAX:06-6843-4188
URL:http://www.kk-kanou.jp
(野里)本日はお忙しい中、今月の人をお引き受け頂きありがとうございます。宜しくお願い致します。まずは社長就任おめでとうございます。
(上村社長)ありがとうございます。この6月からなんですが、社長に就任してから地震はくるわ、大雨はくるわで何事かと思いましたよ(笑)
(野里)確かに6月は色々とありましたね(笑)
それでは順にお話をお聞かせ頂けたらと思いますので、宜しくお願い致します。
まず初めに、このお仕事をされてどれくらいになるのでしょうか?
(上村社長)大学を卒業してから、名古屋の葬儀社での3年間の修業を入れて24年ですね。
(野里)やはり修行で他所の会社に行かれるというのは多い事なのでしょうか?
(上村社長)そうですね。家業でやっているところの息子などは他所の会社で修業するケースは珍しくないですね。
(野里)家業だった事が、この業界に入るきっかけになったんでしょうか?
(上村社長)特に後を継げみたいなことは言われたことはないですが、子供の時からずっと見て育っているので、自分もやるのだろうなって言う気持ちはありましたね。
(野里)自然とそうなった感じですね。それでは、御社の特徴を教えて頂けますか。
(上村社長)総業100年以上の会社なんで昔からやっているので古い事も知っているし分かっているところでしょうか。
(野里)総業100年以上という事は、お爺様の代くらいからと言う事でしょうか?
(上村社長)戦争が絡んでいるのでややこしいんですけど、創業者は曽祖父なんですよ。その後、息子が後を継いだけど戦争で亡くなって、うちの祖父も戦争に行っていたけど無事に帰ってきたことで、会社をもう一度立て直してという歴史があるんです。さらにその息子がなくなって、急死だったために当時の番頭さんだった方が引き継いで、そこから先代の社長が引き継いで25年ほど経ち、今回私が引き継いだといった流れです。なので代でいうと七代目くらいですね(笑)
(野里)なるほど、そんな歴史があるんですね。
(上村社長)そういう古い会社なんですが、古いから、老舗だからと言って胡坐をかいてたらダメなんで。姿勢としては変化に柔軟に対応するというのを心がけています。
(野里)それは大事ですよね。御社はずっとこの場所でやられているんですか?
(上村社長)昔はここから少し離れたところにあったんです。昔はそちらが大通りだったので。今はただの一方通行ですけど(笑)。戦後ここに国道が通った事で祖父が今の場所に移転したようです。
(野里)そうなんですね。それだけ長い歴史のある御社ですが、何か苦労されている事はありますか。
(上村社長)人事ですね。やはり人が要ですからね。
しかも今、労務関係が厳しいでしょ。急激に変わり過ぎる上に労働力不足でしょ。弊社みたいな中小零細企業にとっては大変ですね。今はまだ良いんですが、主力でやっているのが40代なので10年後を考えると、新しい人を入れていかないと。でも来る人がいてない。弊社は社員とパートの割合が半々なのですが、パートさんと言ってもフルタイムなので社員とやっている事は同じなんです。勤務日数だけが違うといったところで、弊社としてもパートさんに頼ってしまっていますね。
(野里)弊社も人事では苦労していますね。しかもパートさんにも頼っています(笑)
では嬉しい瞬間を教えて頂けますか。
『お客様アンケートでモチベーションアップ!』
(上村社長)お客様から良いアンケート評価がいただけた時ですね。うちのアンケートは見るとびっくりすると思いますがA3用紙の裏表にびっしり質問事項があるんです。ですのでお客様も書こうと思ったら本気で書いてもらわないといけないんで、30分~1時間はかかると思います(笑)。
内容としてはマーケティング関係、スタッフの対応、物品関係、サービス内容、出入り業者など全ての対応について評価をいただくのと、更には価格、他のお客様へご紹介していただけるか、お客様の声などもいただくようにしています。それをスタッフにはお客様の7割以上から頂くように指示しています。そのアンケートはスタッフのモチベーションを上げる為だけに使っていて、朝礼で発表するようにしています。
(野里)なるほど実際にお客様からの声って確かにモチベーションアップになりますね!
(上村社長)そのアンケートの評価でスタッフの評価もしています。
アンケートってそこまで使わないと意味がないと思っているので、本気で使っています。
(野里)なるほど。そんな社長が尊敬されている方はいらっしゃいますか?
(上村社長)尊敬というか一緒に勉強させてもらっている岐阜県の同業者の方です。
(野里)それは、修業時代にお知り合いになった方ですか?
(上村社長)全く関係なくて、そこの会社は2000年に設立されたんですが15年ほどで急成長した方です。他にも大阪でお世話になっている先輩方も尊敬しています。
(野里)尊敬できる先輩がいらっしゃるのは羨ましいです。
次の質問ですが、ご自分で熱いと思われるところは
(上村社長)社内研修や目標達成に関することですかね。
(野里)社内研修というと外部の方にお願いされるのですか?
(上村社長)研修は私が行っています。私しかできないので自分が勉強してきたことを社員に伝えるようにしています。
(野里)社長が研修をされていると大変じゃないですか?
(上村社長)大変というより私も楽しみながらやっています。何よりも目標があるので、それを達成するまではガンガン言い続けますよ。社員個人のレベルアップもそうですが目標達成させて、そこから次の目標をどうしようかなと言ったところですね。
(野里)では社長のこだわりを教えて頂けますか。
(上村社長)お客様の満足高を上げる事です。私どもは葬儀社なのでお葬式のサービスとしてお客様に満足していただけるように努力しています。お客様の満足高=我々の売上高という事になります。お客様に喜んでお金を払っていただける、それが一番良いと思っています。
(野里)なるほど。そこにこだわりを持ってされているんですね。では社員の方にもそう言ったお客様の満足度を上げるところに期待されているのでしょうか。
(上村社長)そうですね。我々は葬儀というサービスをお客様に提供している上でお客様に後悔させてはいけない。あるアンケート調査によると90%以上のお客様がお葬式で何らかの後悔をされているらしいんです。なぜかと言うと喪主様だけとお話をして他の家族の方としっかりお話されていない事が原因なんです。そういった事が無いように皆様のご意見を聞きそして満足していただく、そうすることで感謝され社員も喜びを感じられる。そう出来ればと思っています。
(野里)私どもの相続手続にも似たところはありますね。では目標についてもお聞きしたいのですが。
(上村社長)全社員にも数字をだして伝えています。会社全体の売上目標です。個人についても昨年の個人売上と比較してどうなのかを分析させています。
(野里)ご葬儀業の社員さんの個人売上というと、私どもが知っている営業売上とはまた違うように思うのですが。
(上村社長)もちろん違います。お葬式をされる方に対してプランを出し契約いただく事で個人売上に結びつきます。色んなお葬式がありますからね。
(野里)なるほど。そういうことなんですね。大変勉強になりました。
それでは社長の長所と短所を教えて頂けますか。
(上村社長)長所は、頑固なんでブレない。一回言いだすと聞かない。計画を立てて予算立てもして、目的もあって達成するために具体的にこれをすると決めて向かう。逆にいうと予定外の変更が苦手な所が短所ですね。
(野里)なるほど。そうなんですね。
(上村社長)もっというと行き当たりバッタリなんて許せない(笑)。仕事だけですよ(笑)
(野里)行きつけのお店とかはございますか。
『計画性を大事にし結果を分析する!』
(上村社長)服部の平城園という焼肉屋ですね。芸能人の方もよく来られていますよ。
(野里)そんなところがあるんですね。
僕も焼肉は好きですね(笑)
では今一番欲しい物はありますか。
(上村社長)物は何もないですね。時間とか言うと作れないだけでしょって言われそうですよね(笑)。
(野里)(笑)。あまり物欲とか無いんですか。
趣味とかで使う物とか。ゴルフもされるようですが趣味はやっぱりゴルフですか?
(上村社長)趣味はジオラマ模型なんです。僕の部屋に来たらびっくりしますよ(笑)。
(野里)写真とか無いんですか?(写真を見せてもらう)すごいですね!お子さんとか喜びませんか?
(上村社長)それがさっぱり(笑)。
(野里)そうなんですね(笑)!リラックス方法はやはり模型ですか?
(上村社長)子供と遊ぶことですね。下の子がまだ小学生なので一緒にサッカーやったり、エキスポシティに行ったりですね。
(野里)中学生になってしまうと一緒には遊ばなくなりますもんね。
(上村社長)そうですね。今年で家族旅行も最後だろうなと思っていますね。
(野里)今年はどこか行かれたんですか?
(上村社長)今年は北海道へ行ってきましたよ。夏の北海道は最高ですよ。昔より気温は上がっていますけどね。昔は長袖でも寒かったですけどね。
(野里)そうなんですね!最近、ほんとに気温は上がっていますよね!僕は北海道に行ったことがないので一度行ってみたいです。以上で質問は終わりましたが、最後に何か一言お願いできますか。
(上村社長)基本は裏方に居たいのですが(笑)。新米社長なんでこれからもずっと勉強していきますので、宜しくお願いします。
(野里)僕も日々勉強しようと思います。本日はありがとうございました!